―――ドンッ
「わっ」
ガサッ
腕から落ちる、紙袋。
「すっすみません~。」
そう、申し訳なさそうに頭を下げたのは、幼稚園くらいの男の子連れのお母さんだった。
片手には小さな赤ちゃんまでかかえている。
走っていた男の子を、とめられるはずもない。
「だっ大丈夫です。」
道端に落ちたキーホルダーなどを拾い集めると、鞄の中に詰め込んだ。
何度も頭を下げながら、あたしの前を横切って行った。
「あれー未来、どうしたの~?」
やっと会計が終ったのか、あたしの紙袋よりも2倍・・いや、3倍くらい大きいような袋を抱えている花音。
「あー・・大丈夫だよー。」
不思議そうに首をかしげる。
でも、またすぐにニコッと笑って。
「後少しで自由時間終っちゃうよ?もう一軒くらいまわろ~♪」
大好き。