一瞬、騒がしかった教室がシーンと静まり返る。

「おっ男ぉッ!?」

こんな張り詰めた状態の中、何も考えずに叫ぶあたしの隣の男子。

「それ、ギャグ?ちょっとまって、ギャグなら一緒にコンビ組もうぜーッ♪」

その言葉を無視して、自分の席に戻る。

「ねねーッまじで男嫌いなのー?」

無視してもまだ喋りかけてくる。

しかも何気に肩たたいてくるし。

触ってくる男ってほんとやだ。

「何?」

もう二度とはなしかけらけられないようにと、思いっきり睨みつける。

「怖いよー。じゃ、さ。俺の事猫って思ってみてよ!!男じゃなくてさ♪」

これだからバカは嫌い。

意味の分からないことを言い出す。

「ね?それだったらいいっしょ?」

「猫・・ね。」

あたしは猫がそれほど嫌いではない。

猫か犬かと問われたら、きっと真っ先に猫と答えるだろう。

「せっかく隣の席なんだし、仲良くしよーぜ、みーくちん♪」

そういって手を差し出す。

「みっみくちんっ!?」

「そ。めっちゃいいっしょ?」

と、ケラケラ笑う。

手を差し出したとき、手のひらにあめが落ちてきた。

――ポトンッ