「ねーっ、やっばーッ超綺麗ッ!!!!!!」
バスの中で、一人叫ぶ花音。
「・・んー、そうだねー・・。」
テンションが盛り上がっている中、あたしの気分は最悪。
一ヶ月間、一日もメールが来ない日はなく・・
眠れない夜が続いた。
「未来、テンションひっくーッ。」
いきなりほっぺを人差し指でつままれると、横に引っ張った。
「いででででで」
「へっへー♪どうだ、参ったか!花音の必殺技、ほっぺつねーる!!」
そのままだし・・と、心の中で軽くつっこむ。
得意そうに腕を組み、また椅子に腰をかけた。
でも、そんな花音の目線の先は、やっぱり拓馬で。
恋、してるんだなぁと、実感した。
「え~。もうすぐ着くんで、降りる用意をしておいてください~。」
担任はバスの中のマイク放送でそういった。
あたしも、出していたペットボトルなどを鞄の中に詰め込む。
「花音ね~、おみくじ引きたいんだ!」
がばっと起き上がり、顔を近づけてきた。
「おっおみくじ・・?」
「そっ♪おみくじ!」
花音のこの言葉が。
あたしの運命を変えることになるなんて・・
思いもしなかったから――――――――・・・