「信じて、たのにな。」
信じられない、光景を見た次の朝。
カーテンを開けると、憎らしいくらいの天気。
昨日の朝は・・幸せだったのに。
もし・・もしも。
あの日、雨じゃなければ。
傘をさしていたら。
あの信号に、間に合えば――――――・・・
今、あたしは笑えてたのかな?
優と、楽しく話してたのかな?
ふっとため息をつくと、ベットの上に寝転んだ。
「あーっ。」
疑ったりも、しなかった。
全部・・全部、
優のこと、信じきっていたから。
あたしが、優のことを好きなように。
優も、あたしのことを好きだ、って思ってた。
だけど・・それは間違いで。
一方通行の思いだった、ってこと?
不思議。
昨日は、とめようとしてもとめれなかったしょっぱい涙が。
今は、なぜか流れなくて。
好き、だったよ。
‘好き‘の感情を。
一生ふきかえしてしまわないように。
固く、固く封じ込めて―――――――・・・

