「だーれだよ?」
無視していると、今度は思いっきり睨みながら聞いてきた。
こんなんで、怖がるかとでも思ってんのかよ。
「べつに。」
適当に、こたえる。
「あ?何だよその態度・・ッ」
俺の態度が頭に来たのか、襟元を握る力を強める。
「まーまーまー。」
殴りかかる一歩手前で、金髪の男がそいつの手をとめた。
「んだよ優。」
優、と呼ばれた男はただ、にこにこと笑っているだけ。
「君、みくりんの彼氏?」
首を少しかしげ、口元は笑っている。
「なんであんたに言わなきゃいけないわけ?」
「べつにー?知りたかっただけかな。」
こきこきと指を鳴らし、少しのびた髪を、結ぶ。
「へー。」
てか、あんたら何で未来に触ってんだよ?