ワがまま王子☆



「あっ、あそこのアイスおいしいんだよね~っ!!食べない?」

そういって指差したのは、最近人気のお店‘pop Love‘だった。

「何味がいい?」

鞄からケータイを取り出しながら、あたしに聞いてきた。

「んー・・ストロベって・・ッ!!大丈夫、自分で払えるから!!」

行こうとした零の腕をつかみ、そういった。

「いいから。」

余裕の笑みで笑い、自然にあたしの手を払う。

悔しいけど、走っている後姿はかっこよかったりする。

「はぁー。」

夢、なんかじゃないかな?

零と出会ったあの日から。

全部、全部夢のような気がして・・。

男嫌いのあたしを、180度ぐるっと変えてくれたのは零。

彼氏なんか、一生できないと――――――――