泣きそうになりながら、ゆっくりと言葉を選ぶ。
「俺は物足りない。」
その言葉が合図かのように、もう一度キス。
今度は重なるだけのキスじゃなくって―――――・・・
「んっ・・ぁッ・・や・・めて・・・ッ!!」
息を吸おうと思った瞬間、隙間からゆっくりと舌を入れてきた。
「ちょ・・っ、れ・・っい!・・・ぷはっ」
やっと息ができるようになって、過呼吸状態になりながらも自分の体の中に空気を取り入れる。
「だか・・ら、好きじゃないなら・・こういうことしないでよ・・。」
‘もっと好きになっちゃいそうで‘
怖いんだ。
零におぼれてしまう前に・・
自分から、抜け出したくて―――――・・・