「・・・よしっ。」
この前、花音に教えてもらったメイクを少しだけして。
ナチュラルで女の子っぽい、普段は着ないような服を着て。
何度も何度も頭の中でリピートしながら、自分の部屋のドアを静かに閉める。
きっ・・緊張する・・。
結果は・・分かりきってるんだ。
絶対・・無理、だから。
だけど・・
だけど。
このまま言わないのは、後で後悔するから―――――・・・
見てるだけでいいなんて、嘘。
このままの関係でいいなんて・・絶対本心なんかじゃない。
誰だって・・
女の子だったら、思ってる。
好きな人と、今以上の関係になりたいって――・・・。