認めたくなんかない。
認めたくなんか・・。
だけど・・
嫉妬、してる。
あの未来の隣の席の奴。
男は嫌いとかいってたはずだが、アイツとだけは楽しそうに話している。
この間の日曜日だってそうだ。
未来は隠しきれたつもりだけど。
全部顔に書いてある。
呆れるほど、分かりやすくて単純――――・・
気づいたときにはもう言葉に出ていた。
「なんなんだよ。龍起・・ってやつ。」
名前で呼びあってるし。
未来のこと名前で呼んでいいのは・・俺だけだし。
「ごっごめん・・・。」
そう弱い声で言ったかと思えば、未来の涙が俺のシャツにポトリと落ちる。
「・・は?」
わざと怪訝そうな顔をすると、方を震わせながら言った。
「無視して・・ごめん・・っなさい・・。」
また、ポタポタと滴り始めるしょっぱい涙。
「・・んっ」
キスと同時に未来が甘い声を微かに出す。
女の涙は鬱陶しいはずだった。
だけど・・・
未来・・だから・・かもしれない。
どんなに無視されても、心から嫌いになんてなれなかったんだ―――――・・・