ワがまま王子☆



見つか・・・った?

無表情の零。

むっ無表情なら・・

怒ってくれたほうがまだ・・ましだったりして・・。

あたしと零の間に、冷たい沈黙が流れる。

目を・・そらしたいけど、なぜかそらせない。

「・・盗み聞きしてたわけ?」

先に口を開いたのは零だった。

「あはは・・・。」

片方の口角が、自然に上がる。

「・・いつまでそこにいんの?」

そういわれて、急いで立ち上がろうと―――――

「――ッ」

転びそうになったところを、零に腕をつかまれる。

「あっありがと・・。」









久しぶりの零との会話。

零の低い声。

零の――・・








ふいに、ぐいっと引き寄せられた。