ワがまま王子☆



「あっ!!未来、あのね。いいことおしえてあげよっか?」

会話が恥ずかしくなったのか、いきなり話題をかえた。

「いいこと・・?」

「あのねさっき零サマが女の子についてってたよ~?たぶんあの雰囲気は告白かなー♪」

さっきの恥ずかしそうに小さくなっている花音はどこかへ消え、いつもの調子に戻っていた。

告白・・?

零が・・!?

でも・・

ここで追いかける資格なんて、どこにもない。

彼女でも・・ないんだし。

花音は・・

こんなに自分に正直なのに。







どうしてあたしだけ逃げてばっかり・・?

「未来、素直になりなよ。」

始めてみる、花音の真剣な顔つき。







その言葉がスタートダッシュの合図のように、走り出していた。