「じゃっじゃあ花音は何問とけたんだよ!?」
「はぁ?何問解けなかったの間違いじゃなくて?」
「ちっちげーよッ!!」
ふふと鼻で笑って、得意そうに言った。
「4問解けなかったーッ!!」
「くっそッ!!うっぜぇ~ッ!!」
「私の勝ち~♪」
花音はそういい残していくと、自分の席へ帰って行った。
「なっな!!花音、まじうぜぇよなッ!!」
と、すかさず同意を求めてくる拓馬。
「べつに。」
‘うざい‘といっておきながらも、本当にそう感じているようには思えない。
「なんだよ、相変わらずつめてぇなーっ!!」
渋々と倒れた椅子を元に戻し、解答用紙をくしゃくしゃに丸めた。
「あーッ、もう!!テストとかまじ消えろよッ!?」
「はいはい。」
これも、毎回テストが終わった瞬間に聞いている言葉。
消えろ消えろといっても、本当にテストが消えるはずもなく。
常に決まった時にあるだけ。