嘘嘘嘘嘘嘘ッッッ

これが全部夢だったらどれだけ楽だろうか。

どれだけ残りの人生を平和に、過ごせていただろうか。

「あと5分な。一秒でも過ぎたら先行くから。」

紅茶の最後一口を飲んで、また出て行った。

――――パタンッ

「うっそだぁ・・・。」

体全体の力がぬける。

パサッ

上から、今日着るはずの制服が落ちてきた。

「・・・?」

「早く着替えろよ。一緒に遅刻とかやだし?」

「まっまってッ!」

自分から呼び止めるなんてほんとがらじゃない。

だけど・・・

「何?」

「青葉学園って・・女子高じゃないの・・・!?」

だって・・・だって。

受験した時に見たパンフには・・・。

ごそごそとかばんの中を探る。

「ほっほらッ!!ここに女子高って・・・・!!」

やっぱり!!

あたしばかじゃないじゃんッ

「お前、本物のバカじゃねぇの?」

だからッ

バカじゃないってばッ!!

ゆっくり、零がパンフレットの端のほうを指差す。

「2011.一年前までは女子高だったけど?」