ワがまま王子☆
あの冬から―――・・・
あの日から。
あのときから。
―――――男は・・・あたしの敵。
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ピピピピピッ
いつものように、朝目覚ましが6:00ぴったりに鳴る。
眠くて・・
一回とめて。
また、鳴って。
目覚まし時計との戦いにも、流石に3回続けばあきらめがつく。
「・・・ん。」
あたしは朝が弱い。
低血圧だから。
「ふぁ~。」
いつものように、大きなあくびを一つ。
目覚まし時計を手にもって、時間を確認――――
「―――ッてもう6:30じゃんッ!?」
嘘嘘嘘ッッ
やっやばすぎ・・ッ
今日は高校の入学式なのにッ!?
慌ててベットからとびおりる・・ところだったんだ。
あの瞬間までは。
すべてが私の計算どおりだったのに。
―――ムニッ
「・・・ん?」
何この感触。
足のつま先にある、やわらかい感触。
―――ムニッムニッムニッ
もう一度確かめようと、今度は自分からつっつく。
「何これ・・・?」
手をベットの上につくと、黒くてやわらかい髪のようなものがある。
「・・・は?」
バッ
布団を投げ捨て、したにあるやわらかいものを確かめようと――――
「ぎっ」
「ぎゃっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!!」
嘘嘘嘘嘘ッッッ
うっ嘘だッ
これは・・・そう、夢、夢、夢だよッッ!?
一度閉じた重いまぶたを、もう一度ゆっくりと開ける。
やっぱり・・・
そこに」いたのは・・
あたしの最大の天敵。
男。