「菜音ー?もう8時だけど大丈夫?」



「嘘でしょ?それはやばいって!
何でもっと早く言ってくれなかったのー。」



「そんなバカみたいに長いまつげなんかつけてるからでしょ。」




そんなこと言われたって仕方ない。

知らない人がたくさんいる入学式でなめられたらたまらない。

私のプライドが耐えられない。
なんてお母さんには恥ずかしくて言えないけど。



それにもう1つ期待してること。

私は漫画が大好きだ。
大半は少年漫画だが、たまには少女漫画を見て涙することだってある。


もしかしたら入学式の隣の人に恋をするかもしれない。

イケメンだったらいいな〜。
なんてことも昨日寝る前に考えていた1つだ。




「菜音!ホントに遅れるわよ?
入学式から遅刻なんてみっともなんだから。」



「いやっ、まじやばい!いってきま〜す!」