「実は、記憶喪失だったの。自分の事と私の事、身の回りの事を一部だけ覚えてるそうよ。」

『記憶喪失』

聞きなれない言葉だけど小さいときにドラマで聞いた事がある。記憶が無くなるんだよね。

私忘れられてるんだよね・・・きっと。

私は集中治療室のドアをあけひかるにちかづく。

「分かる・・・かな。分かんないよね。」

「あぁ・・・」

「ひかるって言うの!よろしくね、ひかるくん。」

あえて彼女と言う事実は言わなかった。言ってはいけないと思った、そう頭が判断した。

「よろしく。」