天使のi love you

「な、なにが?」

あたし好きじゃない事いってないよ!?えっ。
どうゆうこと?

「なんでも!」

少しキレ気味に言うと私のグレープフルーツをとり自分が食べる。

「うまっ、ありがとな」

ふとこぼれた笑顔が・・・
久しぶりの笑顔が・・・

心の奥をジワリと溶かしていく。

「癌なんだって?」

少しべとっとなった指をおしぼりで拭きながら聞いてみる。視線はおしぼり。

「あぁ・・・」

上から聞こえた静かなトーンの声。

「なんでもう少し早く見てもらわないの?もう、少し大きいって・・・」

「見てもらってたよ。お前を悲しませたくなかったから・・・」

「えっ?」

見れない。自分でもわかった。私顔赤い・・・暑い・・・

夏のせいか、暑いよ。心の奥がじわじわと少しずつ溶けてくのが感じる。