「あ、悪ぃ。
 翔男なのに女みたいに可愛いからつい」

 今なんとおっしゃったー?!?!
 こんなイケメンに可愛いなんて・・・!!
 鼻血出る!!
 死んでもいい!

「ぃ・・・おい翔、翔!」

「あ、はい?何?」

「やっぱ何でもねぇ」

「??」

 そこにナイスタイミングで現れた不運な男。
 
「龍人ー!冬貴ー!
 遊びに来-ブファッ・・・ゲホッゲホッオェ」

 あれ?なんか、可哀想・・・ま、いいか・・・。
 ん?あれ私のお茶じゃん!!
 
「それ、翔の弁当か?」

「そうだけど」

 パ☆ク☆

「ちょ・・・!何食ってんの?!」

「お前、料理得意か?」

「得意ですけど?」

 何したいんだろ・・・人の弁当食っといて。

「お前、俺の弁当作ってこい」

 は?

 いまいち状況がつかめていない私に、
 奴は言った。

「どうせ暇だろ。つくってこい」

 ちょっと耐えれなかった。

「俺は龍人の召使じゃねぇ。
 命令すんな!」

 午後の授業はない。荷物をまとめ、

「冬貴、あの人とそれ食べていいよ」

 あの人とは、龍人にお茶で倒された人。
 DASH!!途中で堀井先生とすれ違ったが、

「気をつけてかえれよー」

 しか言われなかった。