休み時間に国語辞典を読んでいると
 教室の扉が勢いよく開いた。

「笹川翔はどこだ」

 入ってきたのは恭哉とその他3人。
 それまでドンチャン騒ぎでうるさかったみんなが一気に静かになった。
 ほかのクラスメートの小さな話し声が聞こえた。

「あれって・・・」「あぁ、何でだ?」
「何であの方が・・??」「笹川っつってた」「翔??なんで?」

 ・・・あの方?

 疑問で黙って聞いていると声を上げたやつがいた。

「何できた?」

 龍人だ。

「よぉ、可愛い義弟。
 ん?その横にいるの翔じゃねーか?」

 ビクッと身体が跳ねた。
 あの朝と同じ空気を纏っている。

「・・・何で国語辞典読んでんだ?」

「・・・悪いか?」

「いんや、
 誰も悪いとは言ってない」

 ・・・なんか・・・
 ・・・すっごく腹立つ・・・!!
 殴りてぇーーーー!!

「翔、2人で話がしたい」

「・・・2人?」

「そうだ。2人きりだ」

 嫌な予感がする。
  
  けど

「いいよ。どこで?」

「こっちだ」

 恭哉と一緒にいた男達の1人が 
 私の腕をつかんだ。