AM4:30。

「ねぇ龍人、お弁当作っていいの?」

「え?」

「あ、ほら、
 言ったじゃん。
 だからお弁当作っていいの?」

「・・・作ってくれんのか?」

「うん」

 もう、龍人が好きだから。
 だから断る理由はない。
 
「そこで、龍人の好き嫌いを聞きたいですっ」

「ないっっ!」

「はっ?!」

 龍人はフッと微笑んで言った。

「翔が作ってくれるものは
 全部食う」

「・・・あ、そう?」

「うん。
 だから安心して、寝ろ」

「目、覚ましたらいない、 
 なんてことないよね?
 ちゃんと、いるよね?」

「いる」

 どうした私!らしくないぞ!!

「そんなに心配ならホラ。
 手、握って寝れば?」
 
 手を差し出してくる。
 何処かに行ってしまいそうで
 この手が消えてしまいそうで

 思いっきり握って胸に引き寄せた。

「ちょ・・・!!」

 龍人の焦った声。

「6:00になったら、おこして・・・」