~龍人~

「おーい翔ぁー」

 無反応。
 見事なくらい眠りこけていやがる。

「くそっなんで・・・・」

 なんで俺の膝を
 枕にしていやがるんだ・・・!!
 ペチペチと頬を叩いても呼びかけても起きない。
 仕方ない。このまま朝を迎えてやる!
 
 と思った時、翔が寝言を言った。

「ん~・・だからぁ・・んななんだって・・・んな・・・わかるぅ?お・・なだって・・・おんなぁ・・・・」

「・・・!!」

「だから・・・おとこ・・なくて、
 ぉんなぁ~なの・・・おっけぇ~?」

 こいつ、バカだ。夢見て自分の性、俺にばらしてやがる。
 ばっかだなぁ~・・・でも、


 ホントに女か?



 服をまくしあげてみると
 ・・・・包帯?何コイツけが?んなわけねぇか。

 晒しでした。

 
 ヤバい・・・やっぱ女か・・・・
 それなら俺、失礼万千だなぁ・・・。

 つーか可愛くて綺麗な寝顔してやがる。
 無意識のうちに髪をなでていた。

 フフ、と翔が笑う。
 そこで初めて気付いた。

 ・・・気持ちいいのかな?・・・

 女か・・・冬貴に教えようかな・・・
 あーでも、取られそうだな・・・・

 と思いながら
 ばれたら怒られると覚悟して
 翔の頬にキスをした-・・・・