玄関へ。

 ガチャッ☆

「どしたの?」

 インターホンのライトは消えた。
 ということは何を言っても龍人には聞こえない。

「うん。ちょっと・・・
 翔が見たくなった。ゴメン」

 照れる。
 
「いや、何でもない。嘘」

 そういいながら私近づく。
 目の前に恭哉がいる。 
 そう認識した次の瞬間。




 恭哉に抱きしめられていた。
 









 理解するのにちょっと時間がかかった。
 
 消えた。そう思った。


「恭哉・・・・??」

「あっ悪ぃ」

 パッと離れる。

「どうしたの?」


 
 ~恭哉~
 
「どうしたの?」

 翔、お前は俺が守る。
 絶対に護る。

「いや、何でもねぇ」

「・・・?」

「んじゃ、明日7:00な
 戸締りしっかりしろよ?」

「うん、じゃ明日ね」

 翔が家の前で俺に手を振っている。

 守らなきゃいけない。
 ヤツに、翔の存在が
 バレる前に。