「ほうじ茶、飲めます?」

「飲める」

「ハイどうぞ。
 熱いんで気を付けてください」

 やけどしろ!やけどしろ!
 
「・・・あつッ!!」

 バシャッ

「「・・・」」

「・・・何で俺にかけるんですか?」

 やけどしろ、なんて思った罰かな?

「悪ぃ!」

「いいよ。着替えてくる。
 龍人はお茶でも水でも
 飲みたいもの飲んでて
 必要最低限の動きはすんなよ」

「はい・・・」

 リビングから出て階段を上り部屋へ。
 晒しはそのままで学ランを脱ぎ、
 ジャージを着た。
 学ランをハンガーにかけ、タオルでふく
 と・・・

 コンコン

「龍人、俺座ってろって言ったんだけど。
 意味分かる?」

『そんな馬鹿じゃねぇ。
 意味くらいわかる。
 ただ・・・・』

「ただ、なんですか?」

 部屋から出る。

「ただ、翔がやけどしてたら、と思って」

 ヤベェ・・!!メッチャ嬉しい!!

「そんなに弱くないんだけど」

「だよな。
 そんで、もしかしてなんだけど、
 ・・・・・・・・・・
 翔って女?」

 なんで?!

「は?」

 思わず間抜けな声が出た。
 だって・・・何でこいつ知ってんだ?

「あ、いや部屋が・・つか壁紙が水色で
 なんか可愛いっつーか、
 翔が女なら持っててもおかしくない
 小物とか人形がいっぱい・・・」