「実は…」

小夜も少なからず武道に精通しているという。

拓斗は前の小休憩での出来事を、小夜に話す。

龍太郎に攻撃がまるで通用しなかった事、龍太郎の攻撃にまるで反応できなかった事…。

自分の駄目さ加減を女の子に話すというのは、少々恥ずかしいものだった。

自分は弱いんですよと宣言しているようで、話しているうちに情けなくなってくる。