ちょうど移動教室の途中で通りかかった小夜。

『えっと…龍太郎君と一緒に龍娘先生の所で修行してる、橘 拓斗君だよね?』

(本当に表情だけで会話が成立するもんなんだな…)

小夜とは初対面。

彼女の話を龍太郎から聞いていた拓斗は、話通りの小夜に少し目を丸くする。

『どうしたの?こんな所で溜息なんかついて…』

「あ…」

どうやらションボリしている所を見られていたらしい。

少しバツの悪い拓斗。