天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ

「有り難うございました」

組手を終え、互いに礼をする龍太郎と拓斗。

龍太郎は笑みさえ浮かべた清々しい表情。

対する拓斗の顔は浮かない。

「よぉ拓斗、今日の組手はなかなか…」

何事か言おうと拓斗に歩み寄る龍太郎。

しかし。

「次の授業が始まるので…制服に着替えて教室に行きます…」

拓斗はすっかり肩を落として、武道場を出て行った。