アイデンティティーたる川蝉に駄目出しをされた翡翠。

しかし彼は不動の精神を持つ剣豪である。

たかが胸が大きいだけの小娘に指摘されてうろたえるほど、小心者ではないのだ。

「何をほざくのだ、牛」

「だから牛じゃないし!」

ツッコむ七星など華麗にスルーして、翡翠はムンと胸を張る。

「川蝉は刀に非ず」

「は???」

え、刀じゃなかったら何?

竹光?

でも散々箱を斬って突いて刻んでたじゃん。

疑問符を浮かべる七星に。

「これは武士の魂、ただの人斬り道具ではないのだ」

「タマスィ~とか言っちゃったよっっっっ!」