「お前がもう少し自分の事を大事にして、他人の事ばかり構ってられないって態度をとっても、誰もお前を責めやしねぇよ…」

「別にそんなん気にしてる訳じゃねぇよ」

もう一度、コーヒーを口に含む龍太郎。

そんな彼の言い分を無視して。

「まさかお前…」

満は真剣な表情で龍太郎の顔を見る。

「いまだに中学の時の事、気に病んでるんじゃないだろうな?姉貴の雛菊に苦労をかけて傷つけた事、いまだに気にして…その罪滅ぼしのつもりで人助けじみた事やってんじゃ…」