天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ

「それにしても勿体無いじゃないか」

道中見かけたブラッディアザミの実家である喫茶店に足を踏み入れる満。

「ご注文は」

「ブレンド二つ、ミルクとガムシロをコーヒーの倍入れて」

マスターに言う満。

それは最早ブレンドとは呼ばない。

「で、何が勿体無いって?」

ドッカと席に座る龍太郎。

「お前が悪人呼ばわりされるのがさ」

満が座ると、ソファが龍太郎以上に深く沈み込んだ。