天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ

「別に俺は他人にどう思われてもいいんだよ」

頭をガシガシ掻きながら言う龍太郎。

「自分は自分、他人は他人。悪く言われても、他人に迷惑かけていねぇなら問題ないだろ?『丹下 龍太郎は怖くて悪い奴なんだ』って思ってる奴を、無理矢理仲間に引き込もうなんて思っていねぇし、嫌々仲間に引き込まれた奴も楽しくねぇだろうしな。無理強いなんてする気はねぇよ」

「へぇ?間違った噂が流れてても平気なのか?」

満は目を丸くする。

「…俺は俺の事を本当に分かってくれてる奴がいるなら、それでいいよ」

ニッと笑う龍太郎。