天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ

理事長室にあるコーヒーメーカーで勝手にコーヒーを淹れ、二人は寛ぐ。

「こんな部屋で日々過ごせたなら、私のストレスも少しは発散できるだろうにね…」

コーヒーを口にしながら小さく溜息をつく鳳。

職務怠慢がちな教師陣への指導、実質的な学園の指揮をとる教頭との会議、校舎と備品の修繕費や予算のやりくり、初等部、中等部、大学部の責任者との連携、PTAへの対応、時には直接生徒への指導。

天神学園は理事長が仕事をしない分、副理事である鳳や教頭が面倒事を一手に引き受けているのだ。