天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ

まぁそれはともかく。

天音に導かれるままに、龍太郎は歩く。

聞く所によると、天音は町外れの古い洋館に一人で住んでいるらしい。

「へぇ…そんな洋館あったのか…知らんかったぜ」

ポケットに手を突っ込んだまま天音の後ろを歩く龍太郎。

「結構昔からあった…」

振り向く事なく天音は言う。

「一人暮らしなのか?両親は?」

「マリオネット職人…帰りを待っている…」

尚も振り向かず、天音は語る。