9月2学期が始まったある日、私たち6年2組に転校生がやってきた。

先生「では、自己紹介をしてください。」

佑希「川上佑希といいます。よろしくお願いします。」

佑希がそう言った瞬間にクラスに笑いが起こった。

実は私たちの学年には「ゆうき」という名前の人が3人いた。

そこへ4人目のゆうきが転校してきたからだ。

こうして、私たちは新しい仲間が増え笑顔で2学期を迎えた。

実は、私、上田友里は今まで1度も男子を好きになったことがない。

というより、男子と話すのは苦手だ…。

もちろん転校生、川上佑希のことも好きになるわけがない。

と思っていたが、違った。

給食の時間に私が箸を落としたとき、佑希が箸を拾ってくれた。

「あっ、ありがとう」

このとき、私は佑希のことを好きになってしまった―――――。

給食を食べていると親友の璃加が話しかけてきた。

璃加「友里ー。あの子も興味ないの?」

私は「興味ないに決まってるでしょ!」

と、あせった口調で答えた。

正直に答えればよかった。

本当は「好き」だって……。