私の学校に鈴村さんが行かされたせいで愛子さんと鈴村さんが離された、愛子さんはそう言いたいのかな?


「優がね、お父様に忠実なのは、知ってるわ。優秀であることも。そして今、空ちゃんに優が必要なことも…」

「…………」


私は黙って愛子さんの話を聞く。口は開かないけど、ずっと愛子さんの目を見たまま。


「わかってるけど寂しくて…、一つ屋根の下、一緒に暮らしているけど話せなくて……」


愛子さんの目からキラリと光る物が流れ落ちる。


「ごめんなさい…。こんなこと話しちゃって…。私、昔からお友達に恵まれなかったから…優一人だけなの…。」


『優一人だけ』
鈴村さんは愛子さんにこんなにも想われて、なんて幸せなんだろう…


「お願い、空ちゃん。優の事、好きにならないでね…。」


愛子さんはそう言って目元にティッシュを押し当てる。

愛子さんは、私が鈴村さんを好きになる、そう思ったのかな…?
そんな訳、ないのに。