車で来たおかげで学校には早く着いた。
三人一緒に教室に入ると生徒達がざわつく。特に女子。教室に着くまでにも二人は結構話し掛けられていた。主に女子に。
鈴村さんと中里さんの横顔を交互に見る。
二人共人並み以上の容姿。…そしてこの二人の間を歩く私は一体…。


「ねえ、山崎さん!この二人って転校生?」


一人の女の子が私に話し掛ける。あまり話した事ない子だけど…。名前は、何だっけ?


「ええ、そうよ。二人共私の遠い親戚で、最近こっちに越してきたの。」


車の中で前もって打ち合わせておいた台詞を言う。


「そうなんだぁ。私の名前はね、」
「アンナずる〜い!」
「私はチエ!よろしくね!」


一人近付けばみんなが寄ってたかる。違うクラスの女子達もわらわらと集まり、丸でエサにたかるハイエナだ。女子の輪から抜け出した私は席に着く。輪の中心を見てみると、眉間にしわを寄せた鈴村さんと目が合う。すぐにそらして中里さんを見てみると、女子達に囲まれて嬉しそうに鼻の下を長くしている。

しばらくしてやっと輪から抜け出せた鈴村さんは乱れた服装を整えながら、私の方へと近付く。

…どうやったら乱れるのよ……。