「それではみなさん、行ってらっしゃい。」


カトレアさんの言葉でぞろぞろみんな出て行く。
愛子さんは口元にクリームをつけ、頬を膨らませながら早足で出て行った。
鈴村さんと中里さんも出て行く。私も後ろに付いて行こうと思い、広間を出ようとすると、城之内社長に呼び止められた。
広間には私と城之内社長・安藤さん(※安斉さん)のみになった。


「なんでしょう?」

「…君にこれを渡しておこうと思って。」


と、城之内社長は言い、私に黒い塊を手渡す。


「…!銃…ですか……。」


城之内社長が私に手渡した物は銃。


「ああ、よく出来たおもちゃさ。しかし、当たり所が悪いと骨にひびが入ったり、目に当たると失明するだろう」

「…なぜ、これを私に?」

「君が暗殺者に狙われているからだよ…本当に申し訳ない。銃の使い方は―…」


『君が』の一言がひっかかる。
…わかっている。私はなぜか愛子さんと間違えられ、暗殺者に狙われていることを。