春の記憶

「私、あしたそっちに行く。
 流依の事探す」

「あず…。でも向こうはあずのことも…」

「それでも!私、探して一度話したい」

梨乃は雄太も誘って探してくれると
言ってくれた。

でも今でも信じられない。
流依が記憶喪失なんて…。


学校の先生や葵には
ちゃんと説明をして、すぐに電車に乗り込んだ。
駅で雄太と梨乃は待っていてくれた。

「久しぶり…。
 どこから探す?」

「うん。
 とりあえず流依の家に行こう。」


私たちは流依の家に向かった。
でも、そこには流依も流依の家族もいなかった。

「あら、どうしたの?
 お隣さんなら引越したみたいよ。
 息子さんが記憶なくしたらしいのよ。
 それから、いろいろあったみたいね」

お隣に住んでいる人が教えてくれた。

引越したって、この辺にはいないってこと?

ねぇ、流依。
どこにいるか教えて。