それから、私は毎日、病院に通った。
何日もの月日が流れて、
私は高校に合格し、流依が受けるはずだった
一般入試も、終わってしまった。
流依はいまだ目を覚ますことなく
眠っている。

「流依?梨乃も雄太も合格したって…」

流依に話しかけても返事はない。
まるで独り言のように。



そして、私はなさ高校の
寮に行くことになった。

「あず、元気でね。
 流依が元気になったら知らせるから。」
「俺、あいつのぶんも
 サッカー頑張るから、あずも
 向こうで頑張れよ。」

「うん。ありがとう。
 公衆電話で、たまに電話するね。」

『バイバイ』

流依と何も話さないまま
私は旅立った。