春の記憶

それから、私は急いで
流依の家に行こうとした。
だけど、試験会場がなさ高校だったから
流依の家まではすごく遠くて…。

新幹線の中で流依から
メールが届いた。

『そっから俺ん家だと遠いだろ?
 ちょっとでも近くなるように
 あの川沿いに行ってるから。
 そこで待ってる。      』

流依…。
早く、流依に今の私の
気持ちを届けたいよ。
会いたい。会いたい。
そんな思いばっかりで、
私は、携帯を握り締めてた。

『分かった。ありがとう。
 近くまで来たらメールするね。』

私は流依にそう返してずっと
窓を見ていた。

それから、何回か乗り継ぎをして
流依にメールしようと
したときだった。
私が携帯を開くと同時に電話がきた。
梨乃からだった。

「もしもし?」
『あず、流依が…。
 とにかく早く大学病院に来て!』
「り、梨乃?
 何があったの?」
『今は説明できない。
 まだ分かんないの。とにかく病院に
 着いたら電話して!』

電話は切れてしまった。
流依が…って始めにいったけど
流依は今、家にいるんじゃないの?
これから川沿いに向かってくれるんでしょ?
流依と病院に何の関係があるの?

ねぇ、この時私は不安でいっぱいだった。
これからどんな事が起こるのか
今何がどうなっているのか
全然分からない私はとにかく不安で…。
流依、私あいにいくからね。
そうずっと思ってた。