春の記憶

こんな私じゃ、だめですか?



流依が私の側にいないまま
入試の日が近づいてきて。
喋らなければ目も合わさない、
ということに慣れようとしたけど
やっぱり、勉強してるときに
思い出して涙を流したこともあった。

悪いのは私。

そう思って、ただ勉強するだけの
日々が続いた。


入試当日。

この日は実際になさ高校まで
行ってテストを受けた。
電車に乗ってるとき
雄大と梨乃からメールがきた。

「頑張ってね!」

二人とも、自分の事もしないと
いけないのに私のことまで
応援してくれるなんて…。

それから返信して、携帯を
閉じようとしたとき
また、メールが届いた。

流依。

その名前が表示された。
心臓が大きく、早く動き出す。

「今日は頑張れ!
 応援してる。」

たったそれだけの文だった。
だけど、幸せで。
その言葉さえあれば
なんでも出来そうな気がした。