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「……さん…」
誰かが呼ぶ声。
もう少し寝かせて…。
「美月さん」
はっきりと呼ばれ、目を覚ますと柴田がいた。
窓を見ると暗くなっている。
あぁ…私は寝てしまったのか。
「ご飯、覚めますよ。あと皐月さんが帰ってこられました」
皐月とは私の一番上の姉の事。
私と九歳離れていて、美人でスポーツも出来て、頭もいい。
一流企業に勤めているエリート女子。
自慢の姉だ。
けれども、出来すぎて妹にプレッシャーがかかる。
周りをがっかりさせないようにしなくてはならない。
比べられて、悪口言われるかもしれない。
けど、実際に次女の睦月が比べられて道を踏み外してしまった。
