「で、美月の事だから本はもう半分も読んだんじゃないの?」
そして何故わかる…。
「通学時間、車で30分だし、お父さんはこのために速読の力を身につけさせたんだよ?」
しかもやけに説明口調だ…。
これは、早く本の感想を述べろと言っているな。
「えと…主人公が…お金持ちってわかるけど…なにも海外の逃避行しなくてもいいんじゃ…ないかな?」
あめちゃんが言ってた通りに返す。
いつもは、
『もっと感情をあらわにした方がいい』
っと言えば、
『例えばどんな風に?』
と返される。
だけど、お父さんはニコニコとしたまま動かない。
玄関だし、早く部屋に逃げたいよ!!
「じゃあ、国内ならどこがいい?」
「………………田舎?」
「どんな?」
うぅ…いつも二つで終わらせるくせに!
「…ゆ…」
「ゆ?」
「………夕張市…」
「「ぷっ!!」」
お父さんと後ろにいる柴田が吹き出した。
