「あんた、さっきからうちの顔見て表情がコロコロ変わっておもろいな」
(…関…西…弁…?)
「うちは飴川桃。よろしく」
手を差し出され、思わず手を出した。
「……」
「名前、何?」
首を傾げられ、ハッとする。
「名簿見れば…」
「あんたの口から聞きたいの」
なんか、こんな風に言われたの初めて。
普通なら、名簿見て…
『あ、井坂美月か!よろしゅうな』
みたいな反応ではないのだろうか…。
「い、井坂美月です」
「美月って呼んでもいい?私も桃でいいから」
いきなり顔を近づけられて聞かれる。
いきなりすぎだろう。
「い、いいよ。
でも…なんだかいきなりは呼び捨ては恥ずかしいから、あめちゃんでいい?」
「ぶっ!!」
今度は私に唾を吹いて吹き出した。
「あめちゃんとか、大阪のおばちゃんか!!」
(そんなつもりで言ったんじゃないんだけど)
と、目を逸らしながら思っていると肩をバシバシと叩かれる。
正直痛い。
