「どうしたの?玲奈?」 顔を覗き込みながら、心配そうに沙柚が聞いてきた。 「…なんでもないよ。」 いけない、いけない。 あんまり考えないでおこう。今更誰かに何を思われようが、あたしは傷つかないから。 「そーゆえば、玲奈。返信してないでしょ?」 「あ、やば。忘れてた。」 でも、どうやって断ろうかな。 ポケットの中から携帯を出しながら考えた。 「貸して。」