梓SIDE
私はなんとかまた起き上がることが出来た。
そして、奏に伝えなくちゃ。
奏...。
「私は未来から奏を助けに来た。」
奏は少しびっくりした後小さくうなづいた。
「奏は私をかばってトラックにひかれて死んだ。だから、私は助けに来た。奏がいない世界なんて真っ暗で何にもなかった。」
私は最後の最後まで私の命を奏にささげようと思った。
「だから...死んでもいいなんて言わないで。」
「梓...。分かった、信じるよ。」
気がついたら奏も涙を流していた。
ポタポタと白いシーツをぬらしていく。
「神様が、奏はまだしんじゃだめだって言ってるんだよ。」
奏...!
突然、私の体が消え始めた。



