奏SIDE


梓...。



梓っ!!


俺を突き飛ばして重体になった梓。




俺が...。


俺が朝、あんなくだらないことを言わなかったら。



「梓さんは生死の境にいます。残念ですが...。」



医者が告げた言葉。



ベッドにぼろぼろの包帯姿で点滴につながられている梓。



「ごめんな...。俺のせいで...。」



なんで、っくそ!


「せめて...。」



俺はまたひどいことを言う。


梓に聞かれたらまたおこられるだろうな。