「梓、おめでと。」 真央が私を見つけると駆け寄ってきた。 「ありがと。」 真央は美人だ。 「真央が出れば真央が優勝だったのにね。」 「馬鹿ね。あんた自覚しなさい。可愛いんだから。」 いや、自覚していないのは真央だからね。 「ねえ、真央。私、タイムスリップして来た。」 のりで... 今なら言えるような気がした。 「梓...?さらに馬鹿になった?」 「真央...。あはっ。嘘だよ。」 やっぱり、信じてもらえないか。