大樹が日本をたってから三日。



今でも
大樹のことはよく考える。




今日は悠馬に
別れを告げようと思う。



悠馬ならわかってくれると思う。



「悠馬?
 改めて話があるんだけど」

「おう。
 俺も話がある」

「わかった」

「よし。
 じゃあ帰りながら
 しゃべるか?」

「うん」

「優香の話って?」

「うん・・・。
 悠馬・・・。

 別れよっか」

「俺の話もそれ」

「えっ?」

「優香・・・。

 自分に正直になれよ。
 大樹先輩が好きなんだろ?

 俺は好きな人の幸せを
 願うことにした。

 優香がタクシーの中で
 紗枝に話してただろ?
 それ聞いてなんか勇気
 もらって・・・。

 だから
 俺は優香の幸せを願う」

「悠馬・・・。
 ありがとう。
 
 私ね・・・。
 このまま悠馬といたら
 悠馬にばっか頼って
 自分がいなくなっちゃうような
 気がしてたまらない。

 悠馬がいたら人生なんて
 何も考えなくていい
 簡単なものになると思う。

 でも
 私は自分の足で立って歩きたい」

「うん。 
 優香・・・。
 頑張れよ!

 俺は優香の友達で
 いつでも優香の味方だ
 ってこと忘れんなよ」

「うん。
 ホントにありがとね」

「おう」

「じゃあ、またね」


そういって二人は別れた。


悠馬の温かい手を離すこと
なんてないと思ってたけど
手放す時が来ちゃったね。



でもあの悠馬のぬくもりは
一生忘れない。


悠馬と付き合ってる間は
本当に好きだったんだよ?

悠馬に惚れたんだからね?(笑)



私は今日から歩いていく。


たくさんの人を傷つけた。


だからその人たちの分まで






幸せになる。