つばさが、突然バイトすると言った。
「どうしたの?いきなりバイトするなんて」
「ちょっと、お金必要でさ」
「そう…」
つばさがバイトを始めてから3ヶ月。
ほぼ毎日バイトに行って、帰りも遅い。
どんなに遅くても、あたしはいつもつばさの帰りを待って、一緒に夕飯を食べる。
そのときしかつばさと一緒にいられないから。
今日はいつもより遅い。
時計は12時を過ぎようとしている。
玄関から音がした。
つばさ、帰ってきたのかな?
「ただいま」
疲れた顔してリビングに入ってきた。
「おかえり。夕飯できてるよ」
「今日はいらない。疲れたから寝るよ」
「そっか…お疲れ」
つばさは2階に上がってしまった。
この夜は1人でごはんを食べた。