「杏奈、話がある」



「何?」



お父さんがいつもより真剣な顔をしている。



「お父さんは仕事で、九州に行かなきゃいけないんだ」



九州!?


そんな遠いとこまで…。


「お前を連れていきたいんだが…学校もあるし、友達と離れたくないだろうから、ここに残れ」



うん。
言われなくてもそうするつもり。



「でも、そしたらお前が1人になってしまう…」


「え?お母さんいるじゃん」



「それが…お母さんもついて行こうと思うの」



はぁ!?



「そこで…」




お父さんが気持ち悪いぐらいニヤニヤしてる。